野口工業株式会社
自動車、トラック、特殊車両、発電機等で使用される大型の部品を製造。自社にて生産管理システムを開発。2021年には自社システムとロボットを連動させたFAラインを構築しており、生産効率の向上はもとより、新たな発想のものづくり、事業開発にチャレンジしています。
野口工業株式会社
代表取締役社長 野口 博永
●会社紹介
弊社は、1948年に創業後大型プレス機を導入し、主に中厚板(板厚1.0~24.0mm程度)の板金加工を得意領域として、大型トラックや特殊車両、発電機、シートなどの各種部品製造へと展開してきました。現在は本社工場(綾瀬市)のほか、2021年6月に第二工場(次世代溶接ライン導入)を稼働させました。また、横浜市戸塚区にあった旧本社は、金型倉庫(保管金型約1500型)として活用しています。
売上高構成は組立部品が約6割、プレス単体部品が約4割となっていて、全体では月に約600種、約12万個の部品を製造・出荷しています。近年は、「複雑な形状の部品」の機械加工、組立に対するご要望が増え、1ロットにつきプレス機で100~2000個、組立で10~100個の多品種少量生産を行っています。一枚の板をプレスで抜いて曲げて溶接して複雑な形状を表現したり、精密加工技術で精度を出しています。
製造部品はトラック関連、発電機の大型のパーツ加工が多いのですが、大きく分けると「トラックのアスクル製品とフレーム部品」「発電機部品」「特殊車両部品」「シート部品(トラック、電車)」の4分野に分けられます。最近では、大型部品のフェンダー、タイヤハウスに用いられる“アルミ製品”の製作・溶接加工にも取り組んでいます。
●事業の特長
【設備】
中厚板(板厚1.0~24.0mm程度)の板金加工を得意としています。プレス機は100t~600tまで合計9台保有しており、中でも、最大600トンの「クランクプレス機」は、厚板に特化して量産できる特注品のプレス機です。これらにより、主要部品だけでなく、付随する構成部品までの量産に対応します。
他にも、中厚板の板金加工で使用する500A溶接ロボット(厚さ6~10mm)、新工場(2021年稼働)には2台の連携型溶接ロボット(低スパッタ、厚さ2.6mm対応)を導入。トラックや電車のシート骨格部品を加工しています。
【溶接ロボットの自動化システム】
溶接ロボットとIoTを融合した「溶接ロボット生産管理システム」を自社開発しました。このシステムにより作業効率が飛躍的に高まりました。これは2台の溶接ロボットを使用して作業効率を高める仕組みで、従来は作業員1名で1つの品番を生産していたものを、同時に2品生産することを可能にします。「溶接ロボット生産管理システム」は、1回の加工中に、別の治具に作業員が材料を配置し、加工が終わると同時にロボットがスライドして新たな溶接を開始するといった一連の流れを自動化します。溶接ブースに取り付けた信号灯をカメラがとらえ、作業状況や安全性を管理します。
【人材】
弊社工場には現在、ものづくりにやる気をもった60名の従業員が働いています。
人材の採用と教育には力を入れており、2021年には現場作業員及び事務スタッフとして8名の社員を採用しました。製造現場でマンツーマン指導し、未経験でもしっかり技術が身につくよう教育するほか、綾瀬市主催の研修会にも参加し、社会人として必要な基本行動やビジネスマナーを習得します。
●その他活動・今後の展開
【生産管理システムの自社開発】
「高品質・低コスト・短納期」に対応するため、弊社は長年、生産管理の課題に取り組んでいます。さまざまな現場改善活動のノウハウをベースに、2017年に『DAIQ(ダイク)生産管理システム』を自社開発しました。このシステムを導入することにより、作業員の誤作業を防止し作業効率が向上。結果的に検査に当てる時間が増え、不良率が下がるなど全体的に無駄がなくなります。本システムは、別会社を設立して同業の部品製造会社を中心に販売し、自社以外ですでに数社への導入実績があります。今後も製造業の課題をITで解決するさまざまなソリューションを推進し、業界の生産性向上に貢献したいと考えています。
【SDGsへの取り組み】
弊社は「社会・経済・環境」の3つの課題への対応を基本方針とするさまざまなSDGs活動に取り組んでいます。2013年、屋上に太陽光パネルを設置したことをきっかけに省エネ化を推進し、2020年に社有車のすべてを電気自動車に代替えし、自社にEV充電設備を設置しました。また、ITによる働き方改革を推進し、中小製造企業のIT化支援を続けた結果、2020年、「神奈川県優良工場」を受賞(令和元年度、綾瀬市推薦)し、また、経済産業省から「地域未来牽引企業」の選定を受けたほか、「かながわSDGsパートナー」の認定もいただきました。
脱炭素社会へ向け、自動車産業も電動化への動きが活発化しています。今後、製造業には部品転換などの影響が出る可能性がありますが、CO2排出量削減は急務であり、弊社においても主要課題としています。今後も排出量の数値化、基幹システムとの連携など、マネジメントの仕組みを充実させる方針です。
■会社概要
社名 | 野口工株式会社 |
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フリガナ | ノグチコウギョウカブシキガイシャ |
住所 | 〒252-1121 神奈川県綾瀬市小園907番地1 |
拠点 | 本社工場、第二工場、金型倉庫 |
代表電話番号 | 0467-76-7501 |
FAX | 0467-76-7999 |
代表者 | 代表取締役社長 野口 博永 |
創業 | 1948(昭和23)年2月 |
資本金 | 9,500万円 |
従業員数 | 60名 |
URL | http://nk-co.jp/ |
h-noguchi@nk-co.jp |
■事業内容
事業内容 | 輸送用機械器具製造業 |
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加工品 | トラック・特殊車両・発電機・シート などの部品製造 |
加工素材 | 鉄・ステンレス・アルミ |
取得資格 | ISO9001・神奈川県優良工場・地域未来牽引企業 |
主要設備名称形式能力台数
AIDA 600tクランクプレス | UL | 1台 | ||
AIDA 500tクランクプレス | 2台 | |||
AIDA 300tクランクプレス | 1台 | |||
AIDA 250tクランクプレス | 1台 | |||
AIDA 200tクランクプレス | 1台 | |||
コマツ200tクランクプレス | 1台 | |||
AIDA 150tクランクプレス | 1台 | |||
AIDA 100tクランクプレス | 1台 | |||
DAIHEN 500A 溶接ロボット | シンクロフィード | 9台 | ||
DAIHEN 350A 溶接ロボット | 6台 | |||
安川電機 走行式 350A溶接ロボット×2台(EAGL)・ポジショナー×2台連動自動化ライン | 一式 | |||
その他、機械加工・金型。治工具作製設備 | 一式 | |||
DAIQ生産管理システム(綾瀬IoTモデル工場) | 一式 |
主要取引先 | プレス工業株式会社様 三菱重工業株式会社相模原製作所様 三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社 三菱ロジスネクスト株式会社様 東邦車輛株式会社様 株式会社協和製作所様 NPW横浜株式会社様 |
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野口工業株式会社
☆プレス・組立・機械加工 及び 金型・治工具の設計製作。
☆中厚板の板金加工を得意とし、板厚1.0~22.0mm程度まで対応。
☆トラック・特殊車両・発電機・シート等の部品製造。
☆製造業向けシステム開発。NKシステム株式会社 http://nk-s.co.jp
☆その他、携帯電話基地局・太陽光発電設備・EV充電設備等、地域貢献と環境への配慮を行っております。
■フリガナ
ノグチコウギョウカブシキガイシャ
■住所
〒 252-1121
本社工場:神奈川県綾瀬市小園907番地1
第二工場:神奈川県綾瀬市小園883番地1
倉 庫:神奈川県横浜市戸塚区影取町
■電話番号
0467767501
■FAX
0467767999
■代表者名
代表取締役会長 野口 晌司
代表取締役社長 野口 博永
■創業
1948年2月
■資本金
9500万円
■従業員
65人
■業種
切削、板金、プレス、溶接、組み立て、金型製作、短納期、試作、小ロット、量産、検査・三次元測定
■加工品
トラック・特殊車両・発電機・シート等の部品製造。
■加工素材
鉄鋼
■資格
ISO9001(品質)
■主要取引先
プレス工業株式会社様
三菱重工業株式会社相模原製作所様
三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社様
東邦車輛株式会社様
株式会社協和製作所様
JAS株式会社様
ヒルタ工業株式会社様
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